タイヤ交換検討中の方むけにどのタイヤがおすすめなのかまとめてみました。
タイヤが古くなるとどういう支障があるのか
タイヤが古くなるとどういった故障が発生するのかについてですが、結論、パンクやバーストが起きやすくなります。いずれも空気不足によって発生しやすいです。
バーストの発生は、空気圧が大幅な低下した状態で高速走行すると起きやすいです。
空気圧が低下した状態で高速走行しているとき、タイヤを横から見るとウェーブ状(波状)に変形します。この現象を「スタンディングウェーブ現象」と呼びます。この状態で走行を続けると、タイヤが加熱され、最終的にバーストします。
ちなみに、空気圧が小さいと、「ショルダー摩耗」といってタイヤの両サイド側が削れやすくなります。そのため、バーストするときに、削れて厚さの薄くなったタイヤのサイド近傍から破裂します。
国土交通省によると、日本自動車連盟(JAF)のもと平成30年9~11月までに発生した自動車の路上故障の多くはタイヤのパンクとバーストで、特に高速道路での故障が多いです。タイヤのメンテナンスの重要性が良くわかると思います。
こちらの動画で、タイヤの内側にカメラをセットし、内部の様子を観察しています。タイヤがたわんで振動しているのがわかるかと思います。
タイヤの事故対策
タイヤの事故対策をご紹介します。
タイヤの劣化の見分け方
タイヤの劣化の見分け方は非常に簡単です。
①のタイヤの損傷は、素人が見ても明らかにタイヤが損傷していて危ないと感じるレベルでチェックしていただいて構いません。どうしても不安でしたらガソリンスタンドスタッフに聞いてみてください。ガソリンスタンドではスタッフがタイヤ販売をしているため、専門知識を持っている方が大半です。
②は、タイヤの摩耗が致命的なラインまで摩耗していないかを確認する作業です。以下の画像で○で囲んだ場所にウェアインジケーター(摩耗限界表示)が埋まっています。このウェアインジケーターが擦れて表れていないか点検してください。1か所でもウェアインジケーターが見えたらタイヤを交換してください。残り溝が1.6mm以下のタイヤは使用してはならないと法律で定められており、ウェアインジケーターはその目安になります。
ウェアインジケーターの目印は、タイヤ側面に▲のマークが目印です。▲の先にウェアインジケーターがあります。タイヤの一か所だけでなく、何か所もウェアインジケーターがあるため、タイヤ側面の▲マークを頼りにチェックしてみてください。
ウェアインジケーターが削れるレベルの溝は、普通の人であれば溝が削れすぎて心配になるレベルなのであまり心配しすぎなくても大丈夫です。
日本製で新品のタイヤであれば5~7年は使えます。オーナーズマニュアルのタイヤ関連の説明ページにたいていどのくらいタイヤが持つのかは書かれていますので、ご自分のタイヤの寿命が気になる方は確認してみてください。
タイヤの溝が減っていると、濡れた路面でブレーキが利きにくくなったり、雨天走行時に排水性能が低下してスリップしやすくなったり、高速走行時にハイドロブレーニング現象を起こしやすくなります。
新品のタイヤに比べて残りの溝が半分以下になると顕著に性能低下が感じられるようになると言われています。
タイヤ空気圧チェック
タイヤ空気圧チェックの重要性
タイヤの空気は自然に少しずつ低下します。乗用車タイヤは1カ月で10~20kPaも自然に空気が抜けると言われています(JATMAより)。
そのため、月に一度はタイヤエアゲージで点検しましょう。タイヤ空気圧の点検は、走行前のタイヤが冷えているときに実施しましょう。走行後はタイヤに摩擦熱や変形による熱が残っているため、火傷をする可能性があります。
タイヤの指定空気圧の表示は運転席ドアの開口部に表示してあります。□で囲まれたところに前輪と後輪のタイヤ空気圧が記載されていますね。前輪が230kPa、後輪が210kPaです。たいてい駆動するタイヤ部の空気圧が高くなり、キックスe-POWERは前輪駆動なので、前輪の空気圧が高めとなっています。AWD(4輪駆動)のクルマの場合は空気圧が前輪も後輪も高くなります。
タイヤの空気圧チェックですが、モニターに表示される方法と手動で確かめる方法の2種類あります。
タイヤ空気圧モニター
モニターでタイヤの空気圧を常に監視する方法は非常に楽なのでオススメします。センサー付きのバルブをタイヤの空気を入れるところにつけるだけです。自転車のゴムキャップみたいな感じで取り付けます。常に監視できるのは嬉しい機能ですね。モニターはPsiあるいはBarで表示できるそうですが、kPa換算してタイヤの指定空気圧にする必要があります。
エアゲージ(手動)
もう一つは手動で測定する方法です。こちらはタイヤ一つ一つ確かめないといけないため手間がかかりますが、0〜150PSI / 0-10Bar / 0-10 Kgf /cm²/0-1000 KPa、4つの測定単位が設定できるため、単位換算する必要がありません。
人との待ち合わせなどで時間があるとき、タイヤの空気圧チェックできるように一つお手元にあっても良いですね。Amazonで16000以上のレビューがあり、★★★★☆です。安いので、私はこちらを購入しました。
使ってみた感想ですが、小さいのでドアポケットに入りますし、使いやすいです。購入してから9カ月ほど経過しましたが、空気圧はー8kPaでした。
タイヤの空気入れ
タイヤの空気圧をチェックして空気圧が足りなかったら、当然タイヤに空気を入れなければなりません。タイヤの空気入れでおすすめの商品は電動で空気を入れられる電動エアコンプレッサーです。
パルプに差し込むだけで空気を入れることができモニターで空気圧kPaを監視することができるので、女性でも簡単に空気を入れることができます。
こちらは、コードレスタイプの電動コンプレッサーです。Amazonで2000レビューあり、★★★★☆の人気商品です。
- 最大充填圧力:100kPa、150 PSI
- 対応単位:PSI, KPA, Bar,kg /cm2
こちらは、シガーソケットを電源とするの電動コンプレッサーです。充電不要なのでどこでも使えます。Amazonで6800レビューあり、こちらも★★★★☆の人気商品です。
- 最大充填圧力:700Kpa、7kgf/㎠(約100 PSI)
- 対応単位:KPA、PSI、 Bar
タイヤの性能や価格の違い
どんなタイヤがいいのか気になる方は多いと思います。そこでタイヤの性能や価格をご紹介しながら、どのようなタイヤがおすすめなのかご説明したいと思います。
タイヤ性能
以降、特に重要な性能だけ解説します。
転がり抵抗性能(燃費)
転がり抵抗とは、走行している方向に対して逆方向に発生する力のことを指します。一般的に、転がり抵抗は垂直荷重×RRC(Rolling Resistance Coefficient)で表記され、RRCはタイヤのゴム材質で決まります。
転がり抵抗が小さくなるゴムで構成されるタイヤは、RRCの値が小さく、結果、燃費が向上します。
加えて、空気圧を上げることで、RRCの値が小さくなるため、よりタイヤが転がりやすくなり、燃費が向上します。そのため、タイヤの空気圧の確認は、安全性だけでなく、燃費の向上にもつながります。
タイヤの価格
使用する車や環境、予算によっておすすめのタイヤは変わります。そこでいくつかの条件を設定したうえで、タイヤの価格を比較してみます。
前提条件は、新車で購入して5年以上経過してタイヤ交換を考えている方、と、中古車購入した方でタイヤ交換をしようか悩んでいる方を対象とします。
日産キックスe-POWER、神奈川県茅ケ崎市在住
比較的暖かいところに住んでいる方で、雪道を走行することがなければ、夏タイヤだけで大丈夫です。
安くタイヤを購入したい方は、インチダウンさせた国産のBluEarthがおすすめです。タイヤのインチダウンができるかはガソリンスタンドで相談してみましょう。インチダウンさせるデメリットは、外観上タイヤが小さく見えてしまうことと走行安定性がやや低下することが懸念されますが、転がり抵抗が小さくなるため、燃費は良くなります。
キックスe-POWERの新車用タイヤは、ロードノイズが気になりますが、その対策としてREGNOのタイヤがおすすめです。タイヤのカタログを見ると静粛性を高めるためにいろいろ技術情報が記載されていますが、その中でも特にREGNOのタイヤは人が感じるレベルで静かになるそうです。
タイヤだけで静かになるとも限らず、車体に遮音、吸音、制振などの性能UPもさせないと総じて静かにはなりませんが、ひとまずタイヤから静かにさせたい方は、REGNOをオススメします。
そもそも新車のタイヤってどうなの?
新車購入時についてくるタイヤは、その新車にあったタイヤで作られています。例えば、日産キックスの場合、YOKOHAMA BluEarth E70 225/55/R17というタイヤが装着されています。
性能はどうなのかというと、正直、良くはないですが、悪くもないといった感じで、とりあえずのタイヤですね(個人的な感想です)
メリット:同じタイヤメーカーから販売されているため、性能はほとんど変わらないと思います。そう考えれば、転がり抵抗(RRC)はAの低燃費タイヤで、ウェットグリップ性能は最上のaなので、路面がぬれた状態でのタイヤのグリップ力はとても良いです。
デメリット:何が良くないのかというと、走行時のタイヤ音(特にロードノイズ)が大きく、60km/hで走行しているとカーナビの音が聞きにくくなります。高速道路で100km/h走行していると、会話も聞こえにくくなります。ただ、街乗りをするレベルであれば致命的な問題は発生しないかなと個人的には感じています。実際にタイヤをより静粛性能高いタイヤに変えた方がいまして、その方の感想としては大幅に静かになったそうなので、タイヤが原因だということがわかります。
また、転がり抵抗が小さい(AA)ということは、タイヤが転がりやすいということになるので、雪道など滑りやすい道では注意が必要です。
低燃費タイヤがいい
低燃費タイヤとは、さきほど転がり抵抗性能のところで出てきたRRCの値が9.0以下のタイヤのことを指します(JATMA認定)。下の低燃費タイヤ統一マークがついていれば、低燃費タイヤです。
AIでタイヤ選び
どこで購入すると安いのか
タイヤの交換は、ガソリンスタンド、ディーラー、オートバックスで比較するとどこが一番良いのでしょうか?
個人的には、ガソリンスタンドがおすすめです。
まず、ディーラーは割高です。先程ご紹介したタイヤ価格で見比べると、新車用のタイヤは、オートバックスなどで販売されている同じ性能のタイヤに対して倍以上の価格で販売されています。加えて、タイヤ交換の工賃もディーラーは割高で割引交渉もできないので、おすすめできません。
では、オートバックスとガソリンスタンドでどちらが良いかですが、タイヤ本体の値段やタイヤ交換の費用はほとんど差はないです。ただ私としてはガソリンスタンドをおすすめします。
どのガソリンスタンドでも良いわけではありませんが、日頃から利用しているガソリンスタンドであればスタッフさんも話を真摯に聞いてくれます。
いつも利用してくれているお客さんを手放したくないからです。
そのため、ガソリンスタンドのスタッフさんとは顔見知りになっていたほうがお得です。
また、ガソリンスタンドなら直接クルマを見た上で提案してくれるため、安心です。オートバックスでは店員さんを捕まえて車を駐車している場所まで呼ばないといけなく、少し手間がかかるので店員さんも乗り気で対応してくれないことが何度かありました。ガソリンスタンドなら屋根があるので暑くないですが、屋根がないと自分も暑くて辛いですしね。
タイヤの交換時期
新車購入で国産の場合、使用開始後5~7年を目安に必ず点検する。
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